県議会環境農林建設委員会が5月24日開かれ、珠洲市等での地震被害対策について質問しました。
■全壊納屋の解体・撤去も公的支援対象。「柔軟に適用したい」
環境省の「災害等廃棄物処理事業費補助金」にもとづいて、珠洲市が「全壊した家屋等の解体制度のご案内」「珠洲市が所有者に代わって『解体・撤去』を行う」とした全戸ビラに関する質問に、森田典子生活環境部長は「納屋だけの全壊も公的支援の対象」「家屋と家財道具が混然としている場合は家財の撤去・処分も対象とするなど柔軟に適用したい」と答弁、『特定非常災害』に指定されなくても、半壊以上の家屋等も公的支援の対象となるよう国に要望している」と述べました。また、建物修理の高額な請求被害が、3件報告されていると明らかにしました。
■珠洲市の特徴を踏まえた県と国の財政的・人的支援を強調
私は、珠洲市のマンパワーが足りず被災建築物応急危険度判定が市内全域で行なわれていない実態があることを指摘。鈴見裕司土木部長は、「判定を行う判定士で、珠洲市に住所があるのは9人。市からの要請を受け、県や金沢市・国交省などから危険度判定の応援を派遣した。今後は、罹災証明の申請のなかで公的支援などにつなげていきたい」と答弁。私は、「珠洲市が過疎化などに伴い財政基盤が弱い自治体で、職員の削減や高齢化で公的な支援が行き届きにくい。住民からの申請主義では取り残される人が生まれる」「だからこそ、県と国が被災地に座って珠洲市を人的にも財政的にもバックアップする姿勢が必要」と強調、自民党県議からも「そのとおり」との声があがりました。
余震や今後の群発地震が心配で、親戚などに身を寄せている被災者もいることから、さらなる公営住宅の借り上げなど住まいの確保の充実を要望。鈴見部長は、「さらに輪島市の県営住宅、能登町の町営住宅を確保した。持ち家の多い地域でもあることもふまえ、きめ細かく対応していきたい」と応じました。