◎佐藤正幸委員 まず1つ目なんですけど、年明けの記者会見で知事のほうから、国に先駆けて来年度は小学校5年生で35人学級、2024年度には小学校6年生で35人学級にするという表明がありまして、関係者から非常に喜びの声が上がっております。予算編成の最中だと思うので、財政当局ということでお尋ねしたいんですけど、この措置はこれまで同様、国の教員の加配措置を活用して行うものなのか、それとも県として独自に予算を組んで必要な教員を確保するのか、財政当局としてお答えできることがもしあれば、今の現時点でお答えがあればお願いしたいと思います。
◎澁谷弘一総務部長 お答え申し上げます。
義務標準法が改正されて、本年度は2年目ということになります。教育委員会からは、当初懸念しておりました35人学級により基礎定数が増えても、その分、加配定数が削減されるのではないかというような状況ではないというふうに聞いております。このため、現時点においては5年生、6年生の35人学級化に当たっては、これまでの2年生、3年生、4年生と同様、国の加配定数の一部を活用して対応できるのではないかと考えておるところです。
◎佐藤正幸委員 分かりました。残念ながら中学校はまだ40人学級のままですので、ぜひこの分野でも県として独自の対応ができるようにぜひお願いしたいというふうに思います。
次に、去年の9月議会に県職員の定年等に関する条例改正が行われたと思います。4月1日施行ということで、恐らく定年の引上げがようやく実現することになると思うんですけど、一方で条例になると賃金水準の7割に引き下げられるなどの問題点もあるし、その問題点の一つが、60歳に達した管理監督職の職員が管理監督者以外の職に降任等となる。管理監督職務上限年齢というんですか、いわゆる役職定年を導入することにあると私は考えておりまして、この役職定年導入に当たって待遇はどの程度下がる制度設計にこの条例としてはなっているのかということをまずお尋ねしておきたいと思います。
◎澁谷弘一総務部長 お答え申し上げます。
御指摘のとおりでございますが、定年引上げ後の60歳超職員の給料月額は、国家公務員の取扱いに準じて60歳前の7割水準とすることとしております。原則、役職定年制に伴う降任によりまして、従前より下位の級に格付けされることとなりますが、その場合で給料月額は降任前の7割水準となるような措置が設けられているところです。
◎佐藤正幸委員 ぜひ、給料引き下がらないように条例改正をまたやるということも含めて必要かなというふうに思いますし、また定年延長されることによって新規採用抑制につながらないようにする必要もあるかなと思っておりまして、そういう意味では県の職員の定数を増やすということも含めて、新規採用も併せて同時にこれはこれで進めていく必要があると思うですけど、その辺の県の姿勢を最後にお聞きしておきたいと思います。
◎澁谷弘一総務部長 現行は再任用制度というふうになっておりますが、こちらと比較いたしますと、年間の給与水準は、部長など一部の幹部職員を例外として、ほとんどの場合引き上がるものと考えております。
それから、定年退職後の再任用職員を含めた定員管理を従前より行っておるところでございますので、定年引上げ後も定数管理上は大きな変わりがないもので、直ちに定数を増やす必要はないと考えております。
これまでと同様、職種ごとの年齢構成の状況や定年退職以外の退職見込みなども踏まえまして、計画的に、継続的に新規採用ということは行っていきたいと考えております。
◎佐藤正幸委員 先ほど整備新幹線の件についても若干質疑ありましたけど、私改めて並行在来線の経営計画、取りあえず11月に決められた。ワンマン運転について一つお聞きしたいんです。
去年の4月の委員会では、現行のIRいしかわの場合は2両でも4両編成でも運転士と車掌のツーマンで運行されていて、以西延伸後もこれを維持してほしいと要望したと思います。
決定されたこの経営計画見ますと、ワンマン運転については延伸時には現行のJR西日本の体制を引き継ぎ、将来的な拡大について検討すると、こう記述されているんですけど、これは現行のJR西日本の金沢ー大聖寺間2両編成、これがワンマン運転、これは引き継ぐけれども、それ以外の例えば金沢ー倶利伽羅間を含めてツーマン体制のものはそのままツーマンで維持運行するという理解でいいのかどうかということをお聞きしておきたいと思います。
◎光永祐子企画振興部長 まず、今の金沢以東についてはツーマンで運行していると。今後、新幹線が開業いたしますと金沢以西、金沢ー大聖寺間のほうがIRいしかわ鉄道が運行していくということになりまして、その区間については今委員から御指摘いただきましたとおり、JRさんの体制をそのまま引き継ぎますので、2両編成についてはワンマン、4両編成についてはツーマンということで、開業時はそのような形でやってまいります。ただ一方で、今後のIRいしかわ鉄道の経営を考えますと、やはり安定経営の継続に向けた経営合理化の手法の一つとして、もともと安全性の確保というのが大前提でございますけれども、それを前提にワンマン運転の将来的な拡大というのも検討する必要があるものと考えてございます。
◎佐藤正幸委員 安全最優先でという大原則に沿って対応していただきたいというふうに思います。
それで、整備新幹線の国家予算の敦賀ー新大阪間についても御説明あったんですけど、昨年11月26日には京都弁護士会がシンポジウムを開いたようで、「景色が見えない新幹線~8割が地下って大丈夫?~」なのかというテーマであったり、京都弁護士会を先立つ3月に会長名で、延伸計画については慎重な再検討を求める意見書というのを実は提出しております。
県としてはこうした動き、どのように認識されているのか、先ほど答弁のとおりだとは思うんですけれども、改めてこうした動きについての県としての認識をお伺いしておきたいと思老います。
◎光永祐子企画振興部長 今、佐藤委員から御指摘いただきましたように、京都弁護士会のほうで様々な動きがあるというのは報道を通じて承知しているところです。ただ一方で、先ほども御説明させていただきましたとおり、来年度の国家予算の中で、従来、工事実施計画の許可後に行っていた調査も含めて施工上の課題を解決するための調査等を先行的、集中的に実施するための調査費というのが12億3,500万円計上されています。
政府におきまして、まずは今回計上された12億3,500万円の調査費をしっかりと活用して、沿線の方々の理解を丁寧に得ながら検討を深めていただきたいというふうに考えてございます。
◎佐藤正幸委員 じゃ最後にしますけど、昨年の12月22日に政府がグリーントランスフォーメーション(GX)実行会議というんですか、開きまして、原発の新規建設の推進とか、60年超の運転を認めるなどを盛り込んだ基本方針とか工程表を決定したこともありまして、大事な問題なので県としての認識をお伺いしておきたいと思うんですね。
これまで、一応岸田政権は新規原発については想定していないとしていたものを開発、建設に取り組むとか、それから原則40年、最長60年という現行の運転期間のルールを変更するとか、原発に回帰という転換だと私たちは考えております。
改めて、企画振興部の来年度の予算編成方針とか重点施策の文書を改めて見ましたけど、原発のエネルギー政策に関する記述は特にありませんでした。今後、県としての方針に大きな変更はないというふうに考えていいのかどうかという、この基本的な認識だけ最後にお尋ねしたいと思います。
◎光永祐子企画振興部長 今、佐藤委員から御指摘いただきましたとおり、先月の22日に政府のGX実行会議のほうで、GX実現に向けた基本方針というのが示されてございますけれども、こちらについては現在、パブリックコメントが行われているということで、まだ決定されたものではないというふうに承知してございます。
原発政策に関する大きな方向性については、こうした基本方針の決定などを通じまして、政府において定めていただくべきものという風に認識してございますけれども、石川県といたしましては、石川県内に抱えている原発、志賀原発ございます。今現在、原子力規制委員会による法律に基づく新規制基準への適合性に関する審査というのが行われてございますけれども、こちらを県としては厳正かつ迅速に行っていただくということを引き続き求めていくというところに尽きるのかなと
いうふうに思ってございます。