●2022年12月19日、県議会本会議で行った、議会議案の討論を紹介します。
日本共産党は第5号の提案に加わるなど、すべての意見書に賛成しますので、以下わが党提案の3つの賛成討論を行います。
8号、最低賃金を引き上げ、実体経済を立て直すことを求める意見書について
弱肉強食の新自由主義が日本の経済を席巻し、「コスト削減による競争力強化」を振りかざして、リストラと非正規雇用の拡大で賃下げ構造をつくりました。その中で、産業の空洞化、技術力の流出も進んでしまいました。
大企業・富裕層への減税、消費税の2度にわたる増税、社会保障の連続改悪の結果、一部の大企業の内部留保は巨額に膨れあがりましたが。国民の所得と生活悪化が国内の消費と需要を冷え込ませ、貧困と格差を拡大。その結果、日本の経済は国民には「冷たく、弱い」経済にしてしまったと考えます。
物価高騰から暮らしと営業を守るために、賃上げを軸に内需を拡大して実体経済を立て直し、国民にとって「やさしく、強い」経済へと大本から改革、持続可能な成長を実現する経済政策の転換をすすめる…これが意見書案をつらぬく視点であります。
各位の賛同を求めるものです。
第7号、コロナ・物価高に見合う水準に生活保護引き上げを求める意見書について。
意見書案にあるとおり、物価高が続く中、一時的な給付金だけでは足りず、基準そのものの見直しが必要です。
また、意見書案が、この間の生活保護基準引き下げが 生活保護法にも違反するとした原告勝訴の生存権裁判の地裁判決に触れて、基準を元に戻せとしていることにも注意を喚起したいと思います。
生活保護の窓口に行きたくないという人もおり、制度にアクセスできるよう運用を改善することも求められます。
各位の賛同を求めます。
最後に、第6号について。
日本弁護士連合会は11月21日、「マイナ保険証の義務化に反対する院内集会」を衆議院第1議員会館で開きました。そこでは、「前身の住基カードと比べてもマイナンバーカードはプライバシー保護の観点から後退している。個人番号と氏名、住所、生年月日、性別、顔写真の情報が表示されている」「名寄せやプロファイリング(人物像の特定)によるプライバシー侵害の危険がある」と指摘されました。
全国保険医団体連合会の実態・意識調査によれば、10月14~31日までに回答した医療機関1721件のうち、保険証の廃止に反対する医療機関は73%にのぼり、オンライン資格確認システムを導入した医療機関のうち41%でトラブルが発生するなど、懸念や混乱が広がっている実態が浮かび上がっています。
こうした点からも各位の賛同を求め、賛成討論を終わります。