5月24日に行われた、総務企画委員会、企画振興部・県民文化局関係の質疑答弁を公開します。
◎佐藤正幸委員
私は前回に引き続いて、再生可能エネルギーの普及についてお尋ねしたいと思いますけど、県としていろんな役割を果たしている他県の紹介もかねてなんですけど、埼玉県の例を目にする機会がありました。埼玉県は、具体的には市民共同太陽光発電事業補助金というものがあるようで、補助する事業主体はNPOで、設置施設は保育園とかデイケア施設、あるいは自治会館というところに太陽光パネルを設置して、しかも補助対象事業が県民等からの寄付金、または出資金が事業費の1割以上、かつ寄付金または、出資総数が10以上であると。要は、市民参加を重視しているということが1つのミソではないかと思ったんですね。かつ、補助事業者が少なくとも導入後5年間は環境教育活動を実施するようにス止めなければならない。知事に報告しなければならないというふうに書いているようで、具体的に設置して園児に環境学習などを行っているということらしいんです。非常にユニークで面白い取り組みだなと思ったんですよね。
わたしもこうしたいわゆる地産地消、地域循環型経済というふうに言われますけど、こういう取り組みに市民が主体的に参加している、エネルギー生産に市民が参加をするという、こういう取り組みが非常に大事だというふうに私改めて思ったんですけど、こんな取り組みをぜひ研究していただいて、市町と一緒にこんなこともぜひ検討してみてはどうかというふうに思うんですけれども、部長さん、どうですか、県としての所感をまずお聞かせ願いたいとおもいます。
◎東高士企画振興部長
再生可能エネルギーの導入についてでございますけれども、これまでも県としましては再生可能エネルギー推進計画に基づきまして、導入推進に取り組んでいるというところです。
先生からご紹介ございました、埼玉県の事業につきまして調べてみましたところ、平成27年度4団体対象ということでモデル事業的にやられているようでございますけれども、公共施設等への太陽光発電の設置を通じまして、市民の環境面への理解を深めるということにも利用しているような事業というふうに調べさせていただいたところです。本県においては、エネルギー等の地産地消でございますとか、環境面の理解へのためのモデル事業として、例えば春蘭の里において小水力発電設備を設置しまして、昨年4月から発電を開始しておりまして、施設を訪れ、子ども達への環境学習にも利用しているというところです。今後とも県民の皆さんに再生可能エネルギーの重要性等につきまして理解を深めていただくことの重要性も踏まえながら、再生可能エネルギー推進計画に基づいてその導入推進に取り組んでまいりたいと思っておるところです。以上です。
◎佐藤正幸委員
ぜひ私は検討、具体化、強く要望したいと思うんですけど、次に、国会では再生可能エネルギー固定価格買取制度、FITというんでしょうか、この法改定案が参議院で審議をしたようなんですけれども、私、不勉強なところもあるので、県としてどんな経過なのかということをお聞きしておきたいとおもうんですけど、どうやら当初の政府説明とは異なって、審議の中で接続義務規定が削除されたとかいうこともお聞きしますし、あるいは実際、再生可能エネルギーの事業所から送電のところに接続する、その送電線の設備費用が再生可能エネルギーの発電事業者に負担をさせるというようなこともあるので、私は負担させないようにすることが大事だというふうにおもうんですけど、この辺今国会で議論されているFIT法改定の議論経過とか、改善すべき点とか、そのあたりは県としてどのように国会審議をご覧になっているのか、お聞きしておきたいというふうに思います。
◎東高士企画振興部長
現在、国会で審議しております再エネ特措法等の一部を改正する法律案については、再生可能エネルギーの最大限の導入と国民負担の抑制の両立を図るためのものというふうに承知をしているところです。委員から御指摘ございました系統接続義務については、再エネ特措法のいわゆるFIT法ではなくて、電気事業法において対応するということにされておるようでございまして、電気事業法においてははすべての電源について正当な理由がなければ接続を拒んではならないということを定めるという形になっているところです。そのうえで、仮に接続義務違反がございますれば、法律も基づきまして、業務改善命令やその行為の停止、または変更を命ずることになるというふうに聞いているところです。
それから、もうひとつお話しございました送電等整備の増強等に伴う費用については、国において北陸電力等のいわゆる電力会社と再生可能エネルギー発電事業者との受益状況を勘案しまして、費用負担の割合を判断したというふうに承知をしているところです。いずれにしましても、エネルギー政策は国民生活や経済活動の基本に係るということでございまして、国においてしっかり対応していただきたいというふうに考えているところです。
◎佐藤正幸委員
わかりました。また、引き続き国会の様子をみて、いろいろ質問もしていきたいと思うんです。最後にしたいんですけど、熊本震災の関係での県としてのボランティア関係についてお聞きしておきたいんですけど、改めて熊本県のホームページをみますと、ボランティア募集をしているようですし、災害ボランティアセンターのホームページにも各市町ごとのさまざまな詳細情報もあります。こうした点を踏まえて、石川県としてボランティア募集や、派遣について、今後どのような方向性で対応されようとしているのか、最後にお尋ねしておきたいというふうに思います。
◎三浦靖子県民文化局長
現在熊本県内では、16の市町村においてボランティアセンターを設置し、ボランティアを受け入れ、被災者に対する支援活動が行われております。本県としてのボランティア派遣でありますが、派遣希望の県民のかたはいらっしゃるとはおもいます。しかし、東日本大震災のときのように、ボランティアバスでいくとなると、休憩時間も含めまして、片道16時間程度かかることもあります。地理的に非常に遠い。そういうことも影響してなのか、県民の方から、バスの問い合わせなどが非常に少ないという現状がございますので、県としても、ボランティアバスの被災地派遣は予定しておりません。ただ、県民ボランティアセンターのホームページには、被災地のボランティア募集状況でありますとか、ボランティア活動をおこなう際の高速道路の無料措置などについての情報は掲載しております。それから、災害ボランティアバンクというものがございまして、事前に登録していただいている方に、さまざまな情報を電子メールで送信しているところです。引き続き、被災地のボランティア活動について情報収集をおこないながら、注意深く見守ってまいりたいというふうにおもっております。以上です。