9月4日(金)、高橋市議(羽咋市)、五十嵐市議(七尾市)、小島町議(宝達志水町)、宮岸市議(白山市)、憲法を生かす新しい県政をつくる石川の会の代表委員と共に、「石川県地方税滞納整理機構に対する要望書」を知事宛てに提出しました。
要望書では、石川県滞納整理機構で実際におきた事案をあげ、滞納整理だけを目的とする機関への委託により、回収目標達成が最優先となっている。住民が税金滞納を行うこととなってしまった要因(失業、病気、多重債務等)を無視した滞納整理が行われており、職員が真面目に仕事をすればするほど、人権が無視されてしまう。我々は機構開設前から再三、納税滞納者の実情に寄り添って業務を行ってほしいと要望をしてきた。県はその都度「丁寧な対応を心がけます」と言っていたが、くしくも今回、人権を無視した、痛ましい事案が発生してしまった。我々は、今回の事案は起こるべくして、起こったものだと思っている。更に茨城県では、今年に入ってから、機構からの厳しい徴収に追い詰められ、自殺を行った方も出てきている。このような機構は即刻解散とすべきであると強く要望しました。
県内の機構職員が「給料の差し押さえを行う。今、目の前で会社に電話するぞ」と発したことに関して、「給与の差し押さえはできるのか」、と質したところ、県からは、「差し押さえは可能であるが、全額の差し押さえは不可能である。まず初めに、差し押さえの調書をとり、おおよその金額を算出し、その後実際の給与と照らし合わせ、実際の差し押さえ額を算出し、差し押さえを行う。差し押さえ禁止額というものがあり、固定10万+諸経費として2.3万+扶養人数×4.5万を順に控除していき、残金の差し押さえを行うというものである。」と答弁がありました。
また、県からは「今回の件では、市から機構に引き継ぐ際、滞納者の内情を汲み取らず、詳細な部分(市営住宅の家賃滞納など)を引き継ぐ事ができなかった。今後同じような事が起こらないよう改善をおこないたい」との答弁がありました。
高橋市議:今回、滞納者には差し押さえ禁止額等の説明がされておらず、また、職員が計算した段階で差し押さえ金額がゼロとでるのにも関わらず、「給与差し押さえを行う。」と滞納者を脅迫するのか。機構に属している若くて真面目な職員が間違った方向に走っていっている、滞納者の背景を無視して徴収をおこなう機構そのものが不要。廃止を求める。
小島町議:納税はとても重要なことで、少額ずつでも支払うことにより、納税者(滞納者)が自覚を持ち、ちゃんとした人間となる。そのため、1万円以下であったとしても、払える金額での分納をおこなっていくべき。
宮岸市議:滞納者への厳しい徴収を行う機構という認識が強いため、機構職員に丁寧な窓口対応などの指導を徹底すべきである。書類送付、訪問に、返答や反応がなかったため、機構に任せることとなった。と言っていたが、滞納者は申し訳無さから、役所に出向くことができない。踏み倒そうとしているわけではなく、役所に行けば責められてしまう。恐怖心が勝っているのです。今一度、市の親切、丁寧な対応が非常に重要となっている。
五十嵐市議:納税徴収が出来れば、万々歳。ということではなく、滞納者一人ひとりに様々な背景がある。なぜ、滞納に至ったのか。どうすれば解決できるのか。表面だけをなぞってかき集めるのではなく、滞納者の根本的な環境改善が必要となる。表面だけなぞっていても、今後また滞納が起きてしまう。これまでの見方をかえ、SOSをキャッチしてほしい。