◎佐藤正幸委員 それでは早速質問に入ります。まず、県内を襲った豪雪対策についておききしたいんですが、まず県としての対応、本当にご苦労されていることと思います。心から敬意を申し上げたいと思いますし、必要に応じて国へ災害救助法の適用、あるいは特別交付税の増額要望等々も念頭において質問したいと思います。まず金沢市内では命に係わる問題が起こってきております。例えば1月下旬の大雪の際に、透析患者の方の話ですが、いつもは通っている医療機関から訪問の車が来るのですが、この積雪のため、車が来ない。これが金曜日のことだったそうです。次の透析は月曜となってしまい日が開くということで、日曜医療機関が休みのため、土曜日になんとかタクシーをつかって医療機関に駆け込み透析を行ったという方がおられたそうです。これもタクシーがつかまったからよかったようなもののという面もありますし、他に介護事業所、デイサービスの訪問車が来ることができなかったなど、こうした事例は県内各地で広範に起こっていたというふうに思います。そこで私は、こうした医療・福祉車両の積雪による影響、県としてはどんなふうに把握をされているのか。また、除雪の際はこうした車両の移動が確保されるようなことを念頭に置いて、身近な生活道路の除雪を充実するように、県としても市町への支援をすべきではないかと、こういうふうに思うんですけれども、見解をお伺いしておきたいと思います。
◎土木部長(山岸勇) 道路除雪につきましては、物流や産業活動の根幹を担う幹線道路は、国や県が幹線道路外のいわゆる生活道路は市町や地域が主体となって取り組んでいるところでございます。先月の大雪を踏まえまして、県・市町・県警が参加し、道路除雪の課題を速やかに把握・整理をするために、1月29日に開催をいたしました道路除雪連携会議におきましても、生活道路における道路パトロールや国設状況に応じた除雪体制の強化、町内会などへの除雪対象路線の周知や除雪状況の連絡、自助、共助の観点から、除雪協力の依頼などの対応を確認したところでもございます。今後は除雪機関終了後にも会議を開催いたしまして、この2月の大雪を含めて、改めて検証を行うこととしております。市町の地域の実情に応じた除雪計画の再点検や見直しにつながるよう働きかけていくことといたしております。
◎佐藤正幸委員 せっかく連携会議を開いているので、私は例えば、医療機関に対して透析患者などの送迎体制が今、どんなふうになっているのか、どんなルートを通っているのかということを、県としてもしっかりと把握し、市町も実態調査を行って除雪計画に反映させる。あるいは、県や市町として、大雪の際にはこのルートを通ってくださいということを普段から事業者に周知徹底をするなど、きめ細やかな対応が求められてくると思うんですよね。今出てきているさまざまな課題を今後に生かすという点で、ぜひ本腰をいれた対応を求めておきたいというふうに思います。加えて、スーパーも食料品が不足し、除雪用品の品切れも起こってきている。深刻なのは、高齢者の方が雪のため灯油を買いにいくことができないというような事態も生まれてきております。灯油の宅配業者も積雪のため、道に入れない。それから、灯油の給油制限なども起こり始めています。そういう点で、私は高齢者世帯、一人暮らしの高齢者、それから貧困世帯といわれるような方々。せっかく、要支援者名簿なども整備されてきていると思いますので、福祉灯油という形の給付を含めて、そういうきめ細かな対応が今必要ではないかというふうに思いますが、県としてその辺はどのような認識なのか、お伺いしておきたいと思います。
◎健康福祉部長(山本陽一) 今回の大雪によりまして、県内各市町においては生活道路の除雪が行き届かず、高齢者等が車で灯油を買いに行けないなど、市民生活にさまざまな影響が生じているところでございます。そのため、例えば能美市においては、要支援者名簿をもとに、高齢者住宅等を町内会の役員や民生委員が見回り、高齢者などが灯油や生活用品の買い出し、また病院への通院などができるよう、市の職員がその高齢者宅等の周りの道路を優先して除雪をしたり、また金沢市においては大学のサークル等が協定を結んだ町内会で高齢者宅等の雪かきをおこなう、雪かきボランティアの方々が活発に活動をされているなど、住民に身近な市町において、地域の実情に応じた対応がとられていると承知をしております。県といたしましては、こうした事例を他の市町にも紹介をし、高齢者などが地域が孤立せずに安心して生活を営むことができるよう、引き続き各市町において、適切に対応していただきたいと考えているところでございます。
◎佐藤正幸委員 いま、能美市の事例も非常に大事な取り組みかなというふうに思うんですね。県としてもさまざまな出先機関もあるわけですから、それを市町任せにしないで、県としても総合的に、高齢者の方々への対応ということを取り組んでほしいというふうに思います。加えてお聞きしたいのは、高齢者世帯の除排雪の支援、子どもの通学路の除排雪対策や子どもの安全確保も必要です。これも市町任せ、町会任せ、学校任せにしない対応が求められていることとあわせて、バス路線の問題があると思うんですね。圧雪されデコボコ道になり、バスが通ると横転しかねないということで、運休している路線もあり、金沢ではふらっとバスが運休する事態になっているということもございました。そのほかの市町でもこういう事態になっていたようでもございます。私もそうだったんですが、自家用車が雪で出せないという事態に加え、金沢市内はバスも動かない、JRも動かない。公共交通機関が動かないという事態を避ける除雪体制が今、求められていると思うんですね。そのような意味も含めまして、これはひとつの自治体任せにしないで、県内のほかの自治体、あるいは必要に応じて県外の自治体にも応援もかりるなどし、県としては、こうした事態を避けるような連絡調整機能を果たす必要があるというふうに思います。その辺の県としての認識をお伺いしておきたいと思います。
◎土木部長(山岸勇) 今般の大雪でございますが、とくに金沢市では短時間に集中的な降雪がございまして、積雪が平成に入り2番目となる87センチとなるなど、記録的な大雪となったところでございます。県では昼夜問わず、新たな積雪があったときに行う除雪や路面のい圧雪を取り除くなどの作業を実施しますとともに、6日には道路除雪対策本部から道路雪害対策本部に体制強化をし、道路の幅員を確保するための拡幅除雪や運搬排雪を実施し、いわゆる公共交通機関も含めた安全で円滑な冬期交通の確保に努めているところでもございます。また、国、県、金沢市、中日本高速、県警から成ります情報連絡本部におきまして、情報の共有を図り、管理者が連携しながら除雪に努めるとともに、相互応援が可能な体制も構築をいたしておりまして、要請があれば必要な支援を行っているというところでございます。
◎佐藤正幸委員 ぜひ、そういう対応が機能的にもっと発揮できるような、そういう対応をぜひお願いいたいと思うんですけれども。次の質問なんですが、とくに金沢市は、おおざっぱにいいますと、生活道路の除雪は町会任せになっておりまして、私の住んでいる四十万もそうなんですけど、なかなか除雪車が入らず、ある町会長さんは「町内の人からなぜ除雪が早く入らないのかと何度も叱責をされた」ということなんですね。町会長さんから見れば非常に御苦労しているにも関わらず、そういう町会の方からそんな声も、これはやむを得ない面、もちろんあるんですけれども、しかし一方で「隣の野々市市や白山市なんかでは、ある程度道路がきれいに除雪されているのに何で金沢はこんなに遅いのか」と、こんな声もあちこちで聞かれております。一方で、民間業者には、重機があるのに動いていないというのも一部見られるわけですね。私、その点では、今必要なことはやはり生活道路の除雪実態を金沢市としても把握すると同時に、周辺地域に一体どんな除雪能力があるのか。例えば重機がどれぐらいあって、オペレーターはどれぐらいいるのか。そして調査を見極めた上で、県としても、せっかく地域防災計画・雪害対策編というものがあるのですから。私も改めてこの雪害対策編、さらっと目を通しましたけれども、一応この計画の中には、「適正な人員配置及び、除雪機械の配備を行い、除雪体制の強化に努める」と。体制の強化に努めるということが、わざわざ書いてあるわけですから、総力を挙げて除雪を進めていき、この連絡調整機能を強化すべきだと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。
◎土木部長(山岸勇) 県では今冬の除雪に向けまして、昨年10月でありましたけれども、国、県などの道路管理者や県警が参加をした道路除雪対策会議を開催をいたしまして、各関係機関との連携を密に行い、道路除雪に当たることを確認いたしております。またとくに現場の各土木事務所におきましても、管内の各市町や国道維持出張所など、関係機関が参加する道路除雪会議を開催いたしておりまして、地域の実情を踏まえて連携を図りながら除雪に取り組んでいるというところでもございます。さらに大雪の際、市町に雪害対策本部が設置されました場合には、最寄の土木事務所の職員を連絡調整員としては県をいたしております。除雪状況、規制状況などの情報を共有しますとともに、相互応援が可能な体制も構築いたしておりますので、要請があれば必要な支援をおこなっているというところでございます。
◎佐藤正幸委員 繰り返しになりますけれども、ぜひそうした体制がうまく機能して現場に必要な除雪が行き届くような、そんな真剣な対応をお願いしたいというふうに思います。それで、今回の事態で表面化したさまざまな問題があると思うんですが、ひとつひとつ次につなげる本腰をいれた対応が必要です。私はやはり改めて雪に強いまちづくりという点で予算の使い方を抜本的に貧弱さがあると思うんですね。これは兼ねてから指摘されてきているように、除雪重機を持つ会社が不足しているとか、除雪操作の人員が不足しているとか、あるいは重機の維持管理のコストとか、さまざまな問題があるわけです。私はこうした問題を解決するために、何ヵ年計画かの目標を立てて、除雪体制の強化を計画的に今後進めていく必要があるのではないかと思うんですが、その辺の件の意気込みをお尋ねしておきたいと思います。
◎土木部長(山岸勇) 冬期におけます県民生活、そして産業活動を支えるために安定した除雪体制づくりが重要というふうに考えておりまして、民間業者が除雪機械を保有しやすいように、平成19年度から稼働時間が少ない暖冬時におきましても保険、税金、車両整備費などの固定費を稼働時間にかかわらす支払うことにいたしております。さらに平成24年度からでございますが、弊社で構成する企業体と複数路線を一括契約をする、いわゆるブロック除雪にも取り組んでおりますほか、若手オペレーターの育成を図るための除雪技能研修会も毎年開催をいたしております。加えて、県では保有する除雪機械を道路整備の状況に応じて適時増強し、必要な機械台数を確保しております。引き続き、安定した除雪体制の維持にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
◎佐藤正幸委員 それを今までやってきた上で、こうなっているわけなので、今回の教訓を踏まえて、さらに同じようなことが起こったらこういうことは絶対に起こさないというぐらいの計画と本腰をいれた対応が必要ではないかというふうに思うんですね。たとえば重機についても、私は身近な道路の補修とか整備とかそういうところに、もっと予算を重点的に配分しておけばこういうことの対応もできるというふうに思いますので、ぜひ抜本的な対応の強化をお願いしたいと思います。関連しまして、能登で起こった断水対策についてもお聞きしておきたいんですけど、考えてみますと、1月末に起こった断水は、地域によって1週間を超える断水が続くと、極めて深刻な事態となったと私は考えています。報道によれば、9市町で約1万1,000世帯が断水や水が出にくいという状態になったと。水道管の凍結、破裂で配水池の水嵩が減ったとか、あるいは水嵩が減るのを防ぐために断水措置を取ったということなんかも言われております。そこで私は改めて断水の被害があった、市町が管理する水道管の破裂状況、老朽化の実態はどうなっていたのかということをまずおきかせ願いたいとおもいます。
◎生活環境部長(三浦靖子) 今回の寒波により、能登地域の9市町で発生した断水については、市町が管理する水道管の破裂によるものではなく、上水道本管から分岐した民間側にある水道管が凍結し、破損したことによる漏水が原因であったものでございます。また、水道管の老朽化については、管路の総延長のうち、法定耐用年数40年を超過している管路の割合は、能登地域の9市町で、平成28年度末で11.5%となっております。
◎佐藤正幸委員 それでは、いま部長から言われた原因となった上水道本管から分岐をして、民家側にある給水管が凍結、破裂ですね。これをふせぐために、私、抜本的な対応が必要だと思うんですね。住んでいる住民への周知徹底はもちろんなんですけど、給水管を交換するための財政的支援、これは個人任せにしない対応が私は求められているんじゃないかなというふうに思うんです。これも市町任せにせず、県としての対応が求められていると思いますが、見解をお伺いしておきたいと思います。
◎生活環境部長(三浦靖子) 民家側にある水道管等の設置、修繕に関する費用負担については、各市町の条例において設置、修繕する水道利用者である民家側が負担することとなっております。今回の水道管破裂による修繕や交換に要する費用についても、修繕や交換を行う水道利用者である民家側が負担することになると聞いているところでございます。今回の断水については、広範囲に発生した上、大雪のより水道メーター場所確認に時間を要し、復旧がおくれた地域もあったことから、県としても市町に対し、あらかじめ水道管の凍結防止について住民に十分注意喚起を図るよう要望するとともに、県のホームページにも寒波に備えた水道管の凍結防止対策について掲載したところでございまして、今後とも必要な助言などに努めてまいりたいと考えております。
◎佐藤正幸委員 民間の対応、民間の対応というふうに言わずに、市町も御苦労されているわけですから、ここはやはり県としての支援も何らかの支援策をとるというのが私は県民に寄り添った県としてのあり方ではないかというふうに指摘だけはしておきたいというふうに思います。
次は知事の政治姿勢について、知事に2点ほど率直にお伺いしたいとおもうんですけど、ひとつはヒバクシャ国際署名についてです。私は平成28年12月議会にこの問題に知事としてヒバクシャ国際署名にサインをしてほしいというふうに質問いたしました。そのとき知事は「署名の詳細は現時点では承知していないが、核兵器廃絶への思いの表し方は署名のほかにもいろいろな方法がある」とこういうふうにおっしゃって署名しませんでした。このヒバクシャ国際署名は、2016年4月から始まった正式名称はヒロシマ・ナガサキの被曝者が訴える核兵器廃絶国際署名であり、9人の被曝者の連名によって世界に呼びかけられて、2020年までに世界で数億人集めることが目標とされています。その後、知事が答弁されて以降、御存じのとおりに、昨年7月には国連会議で核兵器禁止条約が採択され、国連加盟国の3分の2に当たる122ヵ国が賛成をしています。昨年10月には核兵器廃絶国際キャンペーンーーICANですね。ノーベル平和賞を受賞しています。改めてこうした事態の変化の中で、知事にヒバクシャ国際署名にぜひサインしてほしいというふうに私は改めて求めたいと思うので、ぜひ答弁をお願いいたいと思うんですけど、またもや同じように「署名以外に方法がある」とか、もしおっしゃるのであれば、なぜ署名しないのか、明確な理由をお答え願いたいというふうに思いますね。署名しない理由として、率直にお聞きしますけれども、核抑止論の立場にやっぱり知事立っているんでしょうか。そこも率直に知事の政治姿勢をお聞かせいただきたいと思います。
◎知事(谷本正憲) 核兵器を禁止、廃絶する条約の署名批准については、これは国の専管事項でございますから、国において適切に判断をしていただきたいというふうに考えております。一方で核兵器や戦争のない平和で安全な社会であることを願う気持ちは、日本国民全ての願いでもございます。世界の人々の共通の悲願でもあると理解しております。核兵器廃絶に対して、本県においては平成10年の2月に県議会が核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現を願って非核石川県宣言を決議され、私自身も平和の尊さ、大切さについては議会等で表明するとともに、毎年夏には戦没者慰霊式を開催し、平和への誓いを立てるなど、具体的な平和への取り組みをおこなうことによって被曝者の思いに応えておるところでもございます。私としても核兵器のない恒久平和の一日も早い実現を願うと同時に、痛ましく悲しい戦争体験を決して風化させることなく、平和のとうとさ、大切さを長く後世にしっかりと伝えていくことが何よりも大切である、そういう思いを強くいたしておるところでもございます。
◎佐藤正幸委員 知事、全然答えてないんですよ。署名してほしいと私は聞きましたので、署名をするならします、しないならそのしない理由を明確に答弁してください。もう一度お顧いいたします。
◎知事(谷本正憲) 今この議会の公の場で私の思いを表明させていただきました。それが全てだと思います署名でなきゃ方法はないのかということではないと思います。人それぞれいろんな方法で自分の思いを発言するという、そういう多様性あってしかるべきだと思います。議会という公の場で今私が答弁したことが全てだと、こういうことですね。
◎佐藤正幸委員 じゃあ、議会の場として、署名しない理由についてもうー度、署名しない理由ですよ。そこを答えてくださいよ。知事の核兵器をあれする気持ちわかりましたから、しない理由ですよ。
◎知事(谷本正憲) 何か署名を強制されているようで、ちょっと嫌な思いがするんですが、署名する、しないは、それぞれ自由な判断だと思います。署名以外にも今言った核兵器廃絶についての表現方法はいろいろとあると思います。議会という、公の場で、公の場で私の思いを今答弁させていただいた。これが私の思いの全てだということでございます。
◎佐藤正幸委員 すぐ知事はそういうふうに、私は強制などしておりません。署名をしないならしない理由を答えてくださいというふうに言ったのに、それを答えないわけですから、答えないのが知事の公式な表明だったというふうに私は理解しますが、そういう理解でよろしいですか、そしたら。
◎知事(谷本正憲) 私はこの議会という公の場で答弁したとおりでございます。
◎佐藤正幸委員 署名しないということなんですが、ではせっかくですので、今世界がどういう流れだったのか、知事の耳に直接お話ししておきたいんですけど、既に20の県知事がこの署名をしておりますし、県内でも13の市町の市町長が署名をしております。こいうことを含めてきちんと知事の耳にも入れて、ぜひ、署名もここにありますから、ぜひ知事、後で署名していただきたいというふうに思います。これ以上、時間の関係もあるので突っ込みませんが、もうひとつ、知事の政治姿勢についてお聞きしたいんですが、知事選挙を目前に控えまして、谷本知事の後援会の討議資料が作成されているようであります。私も手元に、手に入れる機会ありましたので持ってまいりました。それで、どうしてもお聞きしておきたかったのは、ここに「データで検証。石川県この10年」という形で観光入り込み客数がふえたとか、こういう指標が書いてあります。ただ、その中に小学校6年生の学力が算数が8位から1位へ上がったとか、中学校3年生の学力の順位の変動なんかも記載されているわけですよ。全国学カテストについてはさまざまな意見があります。順位の公表についてもさまざまな意見があります。順位公表をめぐっては順位至上主義にならないか、あるいは現場では過去問を繰り返しやって、テスト対策のための授業になっているとか、現場でさまざまな問題が指摘されているわけですよ。知事に率直にお尋ねしますけど、知事選挙を前にしたこの時期に、後援会の討議資料に、こういう形で学カテストの順位の変動を掲載することは、私は控えるべきではなかったのかというふうに思うんですが、知事の率直な思いをお聞かせ願いたいと思います。
◎知事(谷本正憲) 学力の順位等は新聞報道でもなされておるということでございますから、その事実を率直にその資料に我々は登載をしたということでありまして、学力向上に向けて大変関係者が努力をしておられる。それがそういう成果になってあらわれてきておるということであります。ただ、私はそれを載せたからといって学力のみに過度に偏重するという、そういうことを別に言っているわけではないんで、知・徳・体のバランスをとるということは大切だということはこれは言うまでもないことでございます。
◎佐藤正幸委員 いや、私は県の資料にこの学カテストの順位を載せる、載せない、それはいろいろあると思いますよ。だけど、明確に選挙を前にした、知事の後援会の討議資料にこういう形で載せるということについては、やはりいささか配慮があってしかるべきではなかったのかと、このことを言っているんです。もうー度、じゃあ答弁してください、そしたら。
◎知事(谷本正憲) それは、学力が向上しているということを載せることの、どこがいけないんですか。逆にお間いかけをしたいというふうに思いますけれども、これは関係者が皆努力をして、学力ここまで向上してきたということは、私はある意味では非常にいいことじゃないかと思いますよ。だけど、学力偏重になってはいかんということは、これは当然のことであります。
◎佐藤正幸委員 知事からそういうこともありましたので、今どういう声が出ているかというのを御紹介だけしておきたいと思います。現場の職員からは、「百歩譲って学カテストは子供たちが頑張ったと、先生が後押しした結果だと。選挙とは異質、なじまない」という声が出ております。そして、「この順位陰に教員の大変な苦労が隠されているということを知事は本当にわかっていらっしゃるんでしょうか」と、こういう意見が出ていることは知事にこの機会に率直にお伝えをしておきたいというふうに思います。今お話あったとおりに、知事は代表質間の答弁においても、福井県での意見書採択めぐって「学力のみに頼ることなく他山の石としたい」という旨の答弁をしたと思うんですけれども、私は今からでも遅くないのでせめて今後何かつくる資料があればこのような掲載はぜひ控えていただきたいということを最後この問題で強く要望をしておきたいというふうに思います。大分時間がなくなってまいりましたけれども、最後、地域未来投資促進法について時間の許す限りお尋ねしておきたいというふうに思います。昨年7月31日に従来の企業立地促進法が改正をされまして、地域未来投資促進法というものが施行されました。この地域未来投資促進法というのは、企業立地の促進策と産業集積支援策と、今までの2本柱から地域経済牽引事業者ヘの支援に特化するというふうに内容が大きく変えられたものだというふうに私は理解をしております。それで、この投資法に基づいて既に県が事業計画を策定して国から同意がされているというふうにお聞きをしました。市町の段階でもこの計画書を出すということになったようですけれども、市町の段階でこの計画が提出され、国から同意を受けたというものがあるのかどうか、まずここをお尋ねしておきたいと思います。
◎商工労働部長(普赤清幸) 昨年の9月に国の同意を受けた県の基本計画がございます県内の全部の市や町を支援対象区域として、市や町の意見をお伺いしながら地域経済牽引事業というものを定めております。本県の基幹産業であります機械、繊維、食品、IT分野のほかに物流、独自技術を有したニッチトップ企業、さらには地域の資源を活用した農林水産業、さらには地域づくり分野といった分野を指定いたしております。この基本計画を定めております分野以外で、特定の市町において基本計画を策定するということは認められております。いまのところ、そういった動きはないということでございます。
◎佐藤正幸委員 それでは、この計画の中に今も部長もお話あった地域経済牽引事業者、これに認められればさまざまな優遇策が恐らくなると思うんですけれども、この地域経済牽引事業者というのは、県は具体的にどういった分野というか、どういった個々の企業なんかを想定しているのか。そして、この計画に基づいて自分は地域経済索引事業者になるというふうに計画を出した事業者はあるのかどうか、最後お尋ねしておきたいと思います。
◎商工労働部長(普赤清幸) 繰り返しになりますけれども、牽引事業者、先ほど申し上げたように本県の基幹産業であります機械、繊維、食品、IT分野の企業、それから物流、さらには独自技術を有するニッチトップ企業、それから地域資源を活用した農林水産、それから地域づくり分野に取り組む企業というふうにいたしております。本県が承認をいたします、地域経済索引事業計画というのは個々の企業別にあるわけでございますけど、1月末時点で機械分野で1件、IT分野で2件、計3件ということになっております。
◎佐藤正幸委員 確認ですが、3件、そしたらそういう事業者としての計画の提出があったということでよろしいでしょうか。確認だけ。
◎商工労働部長(普赤清幸) 1月末時点ではありますが、合計3件であります。
◎佐藤正奉委員 では、この3件が、私、質間できなかったんですけれども、さまざまなチェックをしていかないといろんな問題が起こる可能性もあるということだけ最後指摘して、時間が来ましたので質間を終わりたいと思います。以上です。