定例会

第2回定例会 知事提出議案・請願討論を公開します

カテゴリー:

【1】知事提出議案

 日本共産党は、知事提出議案の2号・3号・6号、報告2号の4件に反対。残余の8件に賛成します。以下その理由を述べます。反対する第2号・核燃料税については、志賀原発存続を前提としたものであり、稼働していなくても年間7億7千万円の税収入を前提とする財政構造の転換が求められます。韓国のムン・ジェイン大統領は6月19日、原発の新規建設計画を全面白紙化することを表明し、「原発中心の発電政策を廃棄し、脱核時代へ向かう」と宣言、「韓国はもはや地震の起きない安全地帯ではないことを認めなければならない」「国民の安全を最優先したエネルギー政策を追求すべきだ」と訴えました。この姿勢に、県としても見習う必要があることを強調するものです。 次に、第3号・県税条例の一部改正について。不動産所得税控除の優遇対象となる「家庭的保育事業」は、子ども・子育て支援法による「地域型保育給付」の対象事業とされています。しかし、保育を担う家庭的保育者は、保育士を基本とするものの、保育資格を保有していない場合は、講義と保育実習による認定研修を修了し、保育士と同等以上の知識や技術をもっていると市町村長に認められることが必要とされるなど、安心して子どもを預けられる認可保育園の増設を求める保護者の願いに反して、保育士の専門性をないがしろにする規制緩和です。保育の質の低下や安全性が危惧される規制緩和に反対する立場から、条例案には賛成しかねるものです。 第6号・新たに浅野川に橋をかける工事は、現在の県民の暮らしの悲鳴、県の財政状況からみて、急ぐべきではないとの立場から反対。報告2号・県税条例改正の専決処分は、条文に明記されているとおり、安保法制=戦争法にもとづく後方支援活動などにおいて、自衛隊が免税軽油を外国の軍隊等に提供する場合に、課税を免除する特例措置の創設にもとづくものを含んでいます。戦争法にもとづく海外での自衛隊の活動を具体化するものであり、2017年度の地方税改正に伴う専決処分ではあるものの、同意できません。

【2】請願

 次に請願4件すべての紹介議員として賛同を求める立場から討論します。第41号、国連人権理事会が任命した特別報告者、ジョセフ・ケナタッチ氏による、共謀罪がプライバシー権や表現の自由への「過度の制限」になると強く懸念する質問に対し、日本政府は一切答えないまま、「強く抗議する」という問答無用の態度をとりました。ケナタッチ氏は、共謀罪法成立に際し、「法案を押し通すために、強硬手段に出たことは、真に民主的な社会では認められず」、「『批判的な友人』として、…改善するよう言い続けます」とコメントを寄せました。日本政府は、国連人権理事会の理事国に立候補した際に「特別報告者との建設的な対話」を公約したことからみても、請願項目にあるとおり、真摯な対応が求められます。各位の賛同を求めます。 第42号・核兵器禁止条約に関して。まさに今も、国連では核兵器禁止条約締結に向けた努力が行われています。被爆者を先頭に、幅広い40団体…日本青年団協議会、原水爆禁止日本国民会議、原水爆禁止日本協議会、創価学会平和委員会などで構成された「ヒバクシャ国際署名連絡会」が集めた296万3,889人分の署名を、6月16日、ヒバクシャ2人が国連会議のエレン・ホワイト議長に直接手渡しました。この署名は、13の県知事含む、663市町村長が署名。県内でも2市6町の首長がサインし、長野県では知事・全市町村長が署名する自治体ぐるみの運動に発展する一方、唯一の戦争被爆国である日本がこの会議に参加していないことは、ヒバクシャはもとより国際社会から失望の声が広がっています。北朝鮮の核ミサイル問題の解決も、核兵器禁止国際条約の締結・批准のなかで核開発放棄を迫っていくことが、最も現実的・効果的道筋であると考えます。日本政府の態度をあらためるよう求める請願の趣旨に賛同するようお願いするものです。 第43号・農業者戸別所得補償制度の復活を求める請願について。戸別所得補償は、自由化を前提にするなどの弱点があったものの、10アール当たり1万5千円の固定払いなどからなり、低い米価に苦しむ農家から歓迎されていたものです。自民党が「バラマキ」などとして廃止を決定したもとで、請願趣旨にあるとおり、経営を下支えする政策の確立が求められます。米山隆一新潟県知事は、昨年の知事選挙で「戸別所得補償の復活」を公約に掲げ、今年度から、営農条件が不利な中山間地などで他の産業並みに所得が確保されるよう、「公的サポート」モデル事業として10アール当たり1万5千円を上限に支給する県独自の施策を実行しています。米山知事は、「2018年度から、行政による生産数量目標の配分が廃止され、価格の不安定化が懸念されるなかで、きちんと所得を保障していくことが、計画的で安定的な生産につながり、農業に携わる人に公正にお金を配分することになります」と述べています。この方向こそ、能登活性化への道でもあると確信します。各位の賛同を求めます。第44号・最低賃金1,000円以上への引き上げと、中小企業支援を求める請願も、本当の意味で県内経済を上向きにする道であり、各位の賛同を求め、討論を終わります。

▲ このページの先頭にもどる

© 2013 - 2024 SATOU MASAYUKI