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環境農林建設委員会(6.18)生活環境部・農林水産部関係 質疑答弁を公開します

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◎佐藤正幸委員 まず、付託された議案の12号について質問します。これは昨年5月に国会で成立した土地改良法の改正に基づくものです。私の理解としては、農地中間管理機構が借り入れた農地について、県が土地所有者の方の同意や費用負担なしに集積を進めるということだと思います。そこで、機構の農地集積について、どれぐらいまでの目標を掲げて、どれくらい集積が進んでいるのかをお聞かせ願いたいと思います。

◎遠藤知庸農林水産部長 本県では、担い手が利用する農地の集積割合について、平成25年度の約4割から平成35年度までに8割に引き上げることを目標にしています。昨年度の機構の農地集積の実績は264ヘクタールで、平成26年度からの合計面積は2,296ヘクタールと、目標の約6割まで達したところです。

◎佐藤正幸委員  農家の費用負担を求めずに集積を進めたいということだと思いますが、本当にそれで事業が進むのかというと、ちょっと疑問は残ります。機構を通さずに、その地域の人たちが自主的に農地集積をしたいということであれば、そこにこそ費用負担を求めずに集積を進めていくことが大事ではないかと思っています。

 最後に、いしかわ森林環境税の見直しについて私も1点だけお聞きしたいと思います。非常に期待を持たされていましたが、国会の議論を聞くと、どうもそう単純な話ではないと思っています。森林の所有者に対し、今までは伐採の義務はありませんでしたが、義務を課して、伐採しない森林所有者に対しては意欲がないと決めつけ、今度は伐採を市町の責任で行う仕組みになっていったのではないかと思います。しかも伐採を進めるにあたり、もうかる箇所は事業者が行い、もうからない箇所は市町に責任を負わせる形になっているようです。そういう問題点が明らかになってきていると思いますが、そういったいわゆる森林管理システムの問題点について、県としてはどのようにお考えになっているのかをお聞きしたいと思います。

◎遠藤知庸農林水産部長 まず、森林所有者については、公益的機能を維持するために、人工林の場合は間伐等を行うようにとなっており、従来から、手入れ不足人工林を持っている森林所有者に対して市町村による施業勧告や、施業に関する必要な調停、さらには裁定の仕組みがありました。この新たな森林管理システム、いわゆる森林バンク制度については、林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を図ることを目的として、平成31年度より開始されることになっており、当該制度については今後、国において具体的な内容や運用について定めていくこととしています。現時点では詳細は明らかではありませんが、国からは、まず市町において森林所有者の意向調査を行い、所有者の同意を得た上で経済林として活用可能な場合は、効率的かつ安定的な林業経営を目指す者へ委託し、経済林としての活用が困難で、手入れ不足等による水源涵養や公益的機能の低下が懸念される森林については、市町みずからが森林の整備などを行うこととすると聞いています。我々としては、これを運用する場合に、全国的に市町村に林業の専門職員の配置が少なくて、本県においても金沢市以外の市町には専門職員が配置されていない状況にあることなどから、この森林バンク制度を円滑に運用するために県による支援が期待されていると認識しており、現在、県と市町から成る検討会を設置し、市町の状況に応じた事業の実施方法等についてこれから検討していきたいと考えています。

◎佐藤正幸委員 今、お話があったとおりですが、実際、国会の審議を見ると、衆議院で附帯決議が14もつくような異例な事態になっており、今御答弁があったとおり、市町では専門職員が少なくて、これやることによって市町に過大な負担がかかることを懸念しています。そういう意味では、今回、最終日に提案される県産材利用促進条例がその受け皿となり、本来の県産材利用の目的がゆがめられてしまう危険性があるのではないかと懸念していることだけ指摘して質問を終わりたいと思います。

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