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9月定例会 一般質問 全文を公開します。

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9月定例会 一般質問:全文 【2016.9.16】

 日本共産党を代表して質問します。7月の参院選挙後初めての県議会です。参院選では32の1人区のうち、11で野党統一候補が勝利するなど、安倍政権への批判が大きく広がった結果となりました。選挙後も続く安倍政権の暴走に、地方自治体としてどんな態度で臨むのかが問われています。

【1】核兵器廃絶の国際世論に逆行する日本政府に対する知事の認識を問う

 アメリカの「核攻撃に対する反撃を除いて、核兵器は先に使わない」とする核先制不使用方針に、安倍首相は「抑止力が弱まる」と反対する意向を伝えたと、ワシントン・ポスト紙が8月半ばに報じました。「核兵器のない世界」を実現するための国連の作業部会が8月19日、「全面廃絶に至る法的拘束力のある協定を交渉する会議を2017年に召集する」とした報告を採択。ここでも日本政府は棄権し、他国からも厳しい批判を浴び、孤立する結果となりました。こうして、核抑止力に固執する日本政府について、知事としても批判的意見を述べるべきではありませんか、知事の見解をお伺いします。

【2】医療・子育て支援

 安倍政権は選挙中には語らなかった、改憲、共謀罪立法化への動きを強めるなどの「だまし討ち」の暴走を歩んでいます。くらしの分野でも「安心できる社会保障」「介護離職をゼロに」といいながら、75歳以上の医療費窓口負担を2割に引き上げることなどを打ち出しました。政府による患者負担増がすすむなか、厚生労働省の「患者調査」等では把握されない、国民の「治療中断」に関する受診実態を明らかにするために、開業医で構成する全国保険医団体連合会が2015年に行った、受診実態調査の結果が明らかになりました。県内の結果では、「この半年間に、患者の経済的理由によると思われる治療中断・中止事例」について、33%にあたる49人の医師・歯科医師が「あった」と答えています。病名は、糖尿病、高血圧症、気管支ぜんそくと続き、中には前立腺がんもあるなど、まさに診療科を問わず、貧困と格差の拡大のなかで、必要な受診ができていないという実態が明らかになりました。県として、このような経済的な理由による治療中断の実態をどう把握・認識されているでしょうか、お聞かせ願います。

 さらに「医療費負担を理由に検査・治療・投薬を断られたこと」について、37%にあたる55人の医師が「断られたことがあった」と回答しました。「薬が切れているはずなのに受診に来ない」「検査を定期的にしたくないといわれた」「年金の支給日までお金がなく、受診できなかった」この悲鳴を知事はどう受け止めますか。歯科でも、「痛みがとれたら受診に来ない」「若年層の治療中断が多くなった」など、これが「アベノミクス」における、県内の実態です。こうしたもとで、「今検討されている、75歳以上の患者窓口負担の2割への引き上げについて」、実に76%にあたる112名の医師が「受診抑制につながる」と懸念しています。「本来あってはならない治療中断や検査・投薬の拒否が、石川の医療機関において半年間の間で約3割が経験している異常事態」。この関係者の声を真正面から受け止める必要があります。

 そこで知事に基本的な見解をおたずねします。必要な医療が受けられないことは、患者・国民の受療権、医療者の診療権の侵害と考えませんか。必要な医療を受けることは、当然の権利だとは考えませんか。それが県内でも3割にわたって侵害されている問題を解決するための、知事の決意とあわせお聞かせください。

 日本共産党は、税金の集め方・使い方のチェンジなどで社会保障の充実に転換する…このアベノミクスへの対案を実現するために全力をあげる決意を表明し、次の質問に移ります。

 先日公表された県の地域医療構想案についてお聞きします。2025年の必要病床数は「レセプトデータを基にした客観的区分となっている」と、あたかも客観的な装いをとっていますが、あくまで「一定の仮定のもと」の「全国一律の方法」による「参考値」にすぎません。この間わが党が指摘してきたように、レセプトデータには表れない「お金がなくて病院にいけない」、能登地域になどにおける「交通手段が乏しく病院に行く回数を減らしている」、「長時間労働で受診したくでもできない」などの、潜在的な医療需要を反映した構想案なのでしょうか、こうした医療需要を今後どう反映させていくおつもりでしょうか、所見をお聞きします。

 慢性期5,167床を3,050床に減らす分、在宅医療18,600人分を確保するとしていますが、その受け皿となる医療提供体制や施設の整備が本当にできるのか、などの不安の声があがっています。それらの見通しはあるのか、また国に対して強い要望を出すべきだと思いますが、所見を伺います。

 三重県議会で賛成多数で採択された意見書は、病床が「策定中の地域医療構想では…大幅な削減が行われることが懸念される」とし、地域の医療ニーズに十分応じることができなくなり、「結果的に地域の医療提供体制を崩壊させることになりかねない」と国のやり方を厳しく批判していることを紹介しておきます。

 関連し、2016年度中にと総務省が求めている「新公立病院改革プラン」の策定状況についてお聞きします。「新公立病院改革ガイドライン」では、「地域医療構想の検討及びこれにもとづく取り組みと整合的に行われる必要がある」とされる一方、地方財政措置の見直しが行われ、通常の整備の地方交付税措置が30%から25%に減、再編・ネットワーク化に伴う整備が40%の地方交付税措置として新設されました。こうした政策誘導によって、必要な医療が受けなれなく地域が生まれかねません。県内の公立病院における、改革プランの策定状況や策定の見通しについて伺います。プランによって、必要な医療が受けられなくなる懸念はないのか、県の認識もあわせてお聞きします。

 再来年2018年度から国民健康保険制度が都道府県化され、来年2017年度は、市町独自の国保運営による最後の予算となります。2015年度には、国から全国で1人あたり5千円の財政改善効果があるとされる1,7000億円の保険者支援制度の拡充が市町に行われたものの、時期的な問題もあり、保険料引き下げに間に合わなかったところもありました。2016年度も同じく全国で1,700億円の支援拡充が行われ、2年間で県全体として約29億円の拡充が行われたとのことですが、市町はどう国保料の引き下げに活用したのか、県として把握すべきではありませんか。所見を伺います。国保の都道府県化で、住民負担増、保険料徴収強化、給付費削減が懸念されます。この計画の中止・撤回をわが党は求め、次の質問に移ります。

 子どもの貧困の解決のうえで欠かせない就学援助の充実に関し、文部科学省が昨年2015年8月24日付で通知を出していたことが、今年5月24日のわが党の田村智子参議院議員の質問によって明らかになりました。この通知「要保護児童生徒援助費補助金の事務処理について」には、「要保護者への支給は年度の当初から開始し、各費目について、児童生徒が援助を必要とする時期に速やかに支給することができるよう十分配慮すること」(特に「新入学児童生徒学用品」等)とされています。この通知をどのように徹底したのか、またしようとしているのか、答弁を求めます。

【3】防災対策と再生可能エネルギー導入

 政府の地震調査研究本部は8月19日、全国の主要活断層が今後30年以内に活動して地震が発生する確率の表現方法をあらため、森本・富樫断層帯は最も確率の「高い」、「Sランク」とされました。県が1999年3月に作成した、森本・富樫断層調査をみても、その総延長は、津幡町中津幡から旧鶴来町日御子(ひのみこ)までの約25キロメートルとされ、「これより長い可能性も残されている」と明記されています。これは県としての調査結果であり、被害を想定しなければならない自治体が複数あることから、県としての積極的な役割発揮をすることが求められています。発生する地震の規模は、マグニチュード6.7~7.2程度とされ、金沢市は被害想定として、震度7、建物被害約3万1,700棟、避難者数19万3千人、死傷者数1万4千人という、おどろくべき数字を発表しています。これらをふまえ、県として関連市町との対策会議を設置し、避難所や公共施設の耐震化の現状を早急に把握し必要な対策をとること、森本・富樫断層による地震に特化した避難マニュアルの作成と住民参加による避難訓練、住宅の耐震化促進など、抜本的な対策が必要だと考えませんか、見解をお聞きします。

 この間総務企画委員会や防災・安全対策特別委員会で求めてきた、避難所の生活環境の改善含め、熊本地震の教訓をすぐに生かし、県民の命と暮らしを守ることを最優先にするならば、従来の県政運営を大もとから転換し、災害に強い県土づくりへ、予算の組み替え・計画の前倒しをすることが必要であることを強調しておきます。先日の台風10号で、多くの被害が発生し、なかでも岩手県岩泉町の認知症高齢者グループホームで入居する9人全員が亡くなられました。心からのお悔やみを申し上げます。「避難準備情報」が発令されたとき、施設側が高齢者の避難が必要という認識がなかったこと、岩泉町も施設側に避難を促していなかったこと、さらには国土交通省の「要配慮者利用施設に係る避難確保計画作成の手引き」でも、高齢者などの避難誘導を明記していませんでした。県内において、「避難準備情報」が出されたとき、高齢者などの避難誘導をすることは関係機関・施設にきちんと徹底されているのでしょうか、お尋ねします。

 また、厚生労働省のグループホームの人員配置基準で、夜間は入所者9人に対し、職員を1人以上とすることの限界も示されました。グループホームを運営するある法人は、洪水時の避難計画を作成し、町内会、消防団、近隣企業にも避難を手伝ってもらうよう協定を結ぶとともに、「国の基準をあらため、人員の体制を手厚くする必要がある」と強調しています。こうした点をふまえ、県としての対応、国への要望など、人命優先の対策を具体化するよう求め、次の質問に移ります。

 熊本地震を教訓にした、原発の安全対策の見直しが必要であることは、総務企画委員会や防災・安全対策でも繰り返し求めてきました。そして、フランスの規制当局が、強度不足の恐れを指摘している「日本鋳鍛鋼(ちゅうたんこう)」が製造した原子炉圧力容器が、志賀原発1号機で使われていたこと国内すべての原発の圧力容器が、強度不足の恐れがある同様の製造方法(鍛造=たんぞう)でつくられたことも明らかになりました。加えて、福井県の高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を視野に入れざるを得ないなど、「夢の計画」などとされた核燃料サイクルの破たんも明確になりました。もはや志賀原発撤退を決断し、期限と導入目標を明らかにした再生可能エネルギーの本格的普及に足を踏み出すべき時期にきています。まず、県内における平成27年度=2015年度の再生可能エネルギーの導入実績をお尋ねいたします。金沢、能登、加賀と3つの地域ごとの導入実績とその特徴などもあわせてお聞きしします。

 千葉大学倉坂研究室などによる「永続地帯2015年度版報告書」によれば、「再生可能エネルギーは各地域の風土によって適する種類が異なるという特徴」を持つからこそ、「基礎自治体である市区町村が、エネルギー自治の考え方に基づき、主体的に再生可能エネルギーの導入に関する施策を実施することが必要」「都道府県・国は、基礎自治体の果たす役割を認識し、この動きをバックアップすべき」と指摘しています。そこでお聞きします。金沢市は再生可能エネルギー等によってエネルギー自給率を現状の5.7%から2020年度には10%に引き上げる数値目標もった導入プランを策定しています。その他の市町における、再生可能エネルギー導入計画の策定はどうなっているか、県として把握していますか。それらは数値目標が明確になっているのですか、お聞きします。

 全国で初めてとなる、自治体の新電力会社である群馬県中之条町の「一般財団法人中之条電力」は、約30か所の公共施設に電力を供給、町として年間1千万円ほどの予算の削減となっています。県として初の新電力会社となった「やまがた新電力」は県が3分の1以上を出資、高圧供給だけですが、再生可能エネルギーの割合が70%程度の電力を県の施設68%に供給しているようです。県としても、再生可能エネルギーによる発電・供給の主体者なることを検討すべきではありませんか、見解を求めて次の質問に移ります。

【4】輪島市門前における産廃最終処理場建設問題

 私は先日、輪島市門前大釜地区に建設しようとしている産業廃棄物最終処理場をめぐる問題で、現地住民のみなさんの案内で現地を見てきました。埋め立て地面積が約18ヘクタール、東京ドーム4個分にあたる広大な山林を伐採し、50年もの長期間管理し続けることが本当にできるのか、多くの住民のみなさんが不安に思うのは当然です。現地の方々は、「2011年、輪島区長会として約1万5千人に及ぶ反対の署名を県に提出しているにも関わらず、私たちに説明がないまま進められるのはひどい」との思いを強くしておりました。私は「過疎で苦しむ住民の思いを逆手にとって、移転補償や雇用拡大・地域経済振興などと引きかえに処分場を建設する構図」が垣間見えました。管理型の最終処分場は、公益財団法人・産廃処理振興センターによると「有機物の分解や金属等の溶出に伴い、汚濁物質を含む保有水等やガスが発生」するため、「発生した保有水等を集排水管で集水し、浸出液処理施設で処理後に放流」「発生したガスは、ガス抜き設備によって…排出」とされています。そこでお聞きします。「産廃処分場の排水を下水道に接続すれば問題ない」などという意見がありますが、下水道に接続することで排水はどう安全になるのか、科学的に、県民にわかりやすく説明してください。

 専門家によれば、下水道設備は、ヒ素、カドミウムなどの重金属を浄化する機能はなく、逆に下水を処理する微生物の働きを弱め、下水処理機能を低下させると指摘しています。また、事業者が提出した「方法書」や「準備書」には計画されていなかった下水道接続が、「準備書」への知事意見に盛り込まれたのはなぜでしょうか。見解を求めます。

 2008年の1月には、輪島市の産廃処分場建設検討委員会として、「建設は受け入れるべきでない」との判断を下し、その理由として「排水に関して規制されている物質がドイツなど先進国と比べて少なく、規制を厳格に守っても、環境への悪影響の可能性は否定できない。また、総量規制の観点も欠落している」など自然環境に与える影響、計画の大規模性・長期性、風評被害、地域の社会環境に与える影響、の4点にわたって示しています。この点で、賛成する理由として「廃棄物処理に対する信頼性の高まりや、施設の必要性の理解がなされるなど、様々な社会環境の変化があった」としていますが、先の検討委員会の意見を覆す論拠としては、あまりに安易と言わざるを得ませんが、県としてはこの点をどう考えますか。・少なくとも、検討委員会の付帯意見に、「新たに重大な問題が生じたときには、委員会を新設するなどして、必要な調査・検討を行い、その過程と結果を市民に公開されるよう要望する」とされているように、この付帯意見にそった対応を県としてとるべきではありませんか、見解をお伺いします。

 「産業廃棄物」をめぐる問題の基本は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第3条に「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を、自らの責任において処理しなければならない」と明記されているように、事業者が責任をもって処理することにあります。企業が生産から廃棄のすべてに責任を負い、処理困難な量や質の廃棄物を出さないことが企業の利益に確保にとっても不可欠となるような仕組み―拡大生産者責任制度の実現を求めるよう働きかけるのが県の役割ではないでしょうか。この観点を忘れ、住民の中に対立と分断を持ち込むようなやり方は県として絶対に避けるべきと考えます。以上、知事、関係部長の答弁を求め、質問を終わります。

*佐藤正幸 9月定例会 一般質問全文(Wordデータ)*

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