議会報告・資料

6月定例会 質疑全文を公開します 

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●佐藤正幸

 日本共産党を代表して質問します。参院選公示まで一週間余り。安倍政権の参院選公約には「憲法改正を目指す」と憲法の条文そのものを変える明文改憲推進が明記をされました。この間、安倍首相は海外での武力行使を無条件で可能にし、公の秩序優先で国民の基本的人権を制約する自民党改憲草案を「選挙で示していきたい」と明言しているように、安倍政権による憲法改悪の政治を許していいのかどうか、参院選の大争点になっています。安倍内閣おもとでの憲法改悪に反対をする、この野党4党の共通政策が確認される中、憲法擁護義務のある知事も同じ立場に立つように求めます。知事の見解をお尋ねいたします。

 憲法違反の安保法制=戦争法を強行し、立憲主義と民主主義を破壊する安倍政権に対し、野党4党はあれこれの政策とは次元の異なる憲法に基づく政治をする、国民の声をしっかり聴いて政治をするという国の土台を再建しようと今力を合わせています。それは政策の違いを横においてでも、最優先にやるべき国民的大義のある仕事であり、野合との批判は事実を見ない議論と言われなければなりません。また、日本共産党は安保条約廃棄など基本的政策は何も変わっておらず、しかもそうした一致しない立場を野党共闘には持ちこまないことを公の場で繰り返し表明しています。それを変節などとすることも全く当たらないことを強調して、次の質問に移ります。

 米軍嘉手納基地に所属していた元海兵隊員による女性死体遺棄事件は沖縄に大きな怒りを巻き起こしました。嘉手納基地の訓練移転、米軍岩国基地の海兵部隊の訓練移転を受け入れてきた県として、沖縄の問題だと片づけるわけにはいきません。基地あるがゆえの犯罪として米軍基地が所在する十四都道県でつくる渉外関係主要都道県知事連絡協議会も地位協定改定を訴えている中で、安倍総理がオバマ大統領との会談で日米地位協定の改定すら提起せず、辺野古新基地建設が解決策だとしたことを大きな問題とは考えないでしょうか。知事の見解を問うものであります。野党4党の共通政策には、沖縄の民意を無視した辺野古新基地建設中止が高々と掲げられました。わが党は小松基地と米軍の一体化を許さず、憲法9条を生かした平和外交への転機を求めて全力を挙げる決意を表明するものであります。

 次に6月1日、安倍首相が消費税大増税路線の破綻を示すものとなりました。安倍首相は自分に都合のいい数字をたくさん並べましたが、語らなかった二つの大事な数字があることを指摘しなければなりません。その第一は、働く人の実質賃金が5年連続マイナスとなり、5%も目減りしていることであります。もう一つは、日本経済の6割を占める個人消費が2年連続マイナスとなったことであり、2年連続マイナスというのは、戦後初めての異常事態であります。アベノミクスで貧困と格差が拡大し、国民生活が破壊されたところに消費税増税をかぶせたという2重の失敗がこうした事態を生み出したことに真正面から目を向けなければなりません。国民はもう答えを出しています。どんな世論調査をみても、「アベノミクスを評価しない」という人が5割を超え、7割、8割の人は「暮らしがよくなったと実感できない」と答えています。野党4党の共通政策には「アベノミクスによる国民生活の破壊、格差と貧困を是正する」と明記されたもと、日銀の調査によれば、緩やかな回復基調などと解釈しているじきではありません。県民の暮らしをまもる知事として、アベノミクスは破綻したという認識に立つべきではありませんか、所見をお伺いいたします。

 安倍政権が消費税10%の引き上げを先送りしたことで社会保障の充実財源が不足するなどというやり方はもうやめるべきと考えます。そもそも消費税の税収は社会保障に使われていたのか、地方の目線からその検証が必要です。県の発行する財政のあらまし2016のⅠの13ページでは「消費税の税率が引き上げられ、引きあげはこうした社会保障関係費に充てられることとされました」と全額充てられる記述があります。しかし、昨年2月の議会で私の質問に「2015年度の地方消費税収見込み434億円のうち、社会保障に充てる額は17分の7の66億円余になるが、地方消費税の増収分がそのまま社会保障関係予算の増となるわけではない」と重大な答弁がありました。そこで、さきの財政のあらましでは、「2015年度の引き上げ分の地方消費税収は98億円」との記述がありますが、あらためてこの98億円がどう社会保障の充実につかわれたのか、お示しをしてください。さらに、「2016年度の引き上げ分の地方消費税税収は≒3億円と見込んでいる」、こうしています。それでは今年度予算ではこれに見合う社会保障充実の予算をどう組んだのか、明確な答弁を求めるものであります。

 消費税増税はとりわけ零細企業に深刻な影響を与えています。消費税率が1年間にわたって8%課税されて初めての確定申告となったこの3月、悲痛な叫びが相次ぎました。金沢市のある事業者は「消費税が1.6倍の数十万円になり、価格に形の上では上乗せしているが、その分工賃が下がり消費税が払えない」。奥能登でサービス業を営んでいる方は、「100万円近くの消費税、田舎では価格を上げることもできず、ほかに就職先もないので従業員に辞めてもらうわけにはいかない。このままでは消費税も払えず、倒産しかない」こうした悲鳴を県としてどう把握しているのでしょうか。支援策をどのようにとっているのですか、答弁を求めます。零細企業からは「社会保険料の事業主負担が払えない」という悲鳴が相次いでいます。零細企業における滞納事業者はどれくらいの割合なのでしょうか、答弁を求めます。

 社会保険料減免へ特別な財政的支援策を国に求めると同時に、県としても支援策を検討するよう要望するものであります。中小零細企業に比べればさまざまな優遇税制で大企業の法人税の税負担ははるかに低く、所得1億円を超えると税負担率が減っていく問題、タックスヘイブンを利用した課税逃れの問題にメスをいれ、税金を負担する力のある大企業、大資産家に応分の負担を求める税金の集め方のチェンジ、社会保障の充実を図る税金の使い方のチェンジ、消費税増税に頼らない対案を掲げて全力を挙げるものであります。

 我が党はアベノミクスの対案として、「経済にデモクラシーを」と、今紹介した税金の集め方、使い方のチェンジとともに働き方のチェンジを掲げ、残業時間の上限を法律で規制し、異常な長時間労働を一掃することなどのために全力をあげています。

 関連して、中学・高校教員の部活動にかかわってお尋ねをいたします。県労連などで構成する働くもののいのちと健康を守る石川センターは5月、セミナーを行い教育現場の長時間労働の実態も交流されました。部活動の指導が教員の多忙化や長時間勤務の要員となっているものの、教員の熱意に任され、問題が棚上げされてきたことを指摘しなければなりません。また、生徒の疲れがたまるという問題、心身の疲労やスポーツによる外傷や身体障害、卒業後の燃え尽きなどへの対策も必要であります。教育委員会として部活動にかかわる教員や生徒のこうした問題をどう認識されているのでしょうか。お尋ねをいたします。

 文部科学省も部かる同の実態調査や教職員の負担軽減にむけた提言を発表するとの報道もありました。こうした動きを県教育委員会としてどう分析しているのか、あわせてお尋ねをいたします。また、部活動を土日のどちらかを休みにするなど過熱化を抑えるルールが必要と考えますが、見解をお伺いいたします。また、就学援助金は部活の費用には適用されないと聞くのですが、子どもの貧困解決のうえでも改善が必要と考えます。県として改善の方向で検討してはどうかとおもいましが、見解をお聞き致します。

 次にTPPについておききいたします。県内農林水産業への影響試算をすべきとの2月議会での質問に「試算は難しい。生産額の減少の試算を公表することに大きな意味はない」とした答弁に失望が今広がっています。国会論戦ではTPPには除外という区分はないことを判っていながら交渉に参加したこと、重要5品目はまもられていないこととともに政府の影響試算には調製品、複数の原料を混合した食品が含まれていないこともあきらかになり、衝撃が広がっています。例えば豚肉に衣を付けて輸入すればトンカツとなり調製品となりますが、この場合、TPPの合意内容ではトンカツの関税は現行の20%から0%に撤廃をされます。こうした場合の影響について政府は試算を行っていないわけです。これでは県内の食品加工業者にも大きな影響が出ることにはなりませんか。その影響をどうお考えでしょうか、見解をお伺いいたします。食の安全について、県の答弁は「食の安全を守る権利は世界貿易機関で各国に認められており、日本の安全基準措置をとれるので安全は脅かされない」というものでしたが、これは現実を見ない議論だと指摘をしなければなりません。現在、残留農薬や遺伝子組み換え食品の有無などを調べる輸入食品の検査率は2014年でわずか8.8%。しかも、検査結果がでるまで流通をとめ置く検疫検査がモニタリング検査に改変をされました。その結果、例えば、生鮮トマトに食品衛生法違反となる基準値の3倍以上の残留農薬が検出されても、既に7.000キロ以上、約4万7.000人分が国内で消費されてしまったなどの事例があとを絶たないことを県は認識されているのでしょうか。今までさえ、本来食べてはいけないものが口にされている事態になっているのに、TPPで輸入食品が急増したらさらに食の安全が脅かされることになるのではないかという不安は大きくなっていることをきちんと確認する必要があります。そして、県のいう輸入にかかわる日本の安全基準そのものの問題もあります。たとえば牛の成長促進剤は一部で発がん性の疑いがあるために日本国内では禁止のホルモンですが、輸入牛肉では認められているではありませんか。県の安全は脅かされないという認識を改め、日本の食の安全基準、特に輸入食品の安全基準の総点検を県として国に求めることこそ本来あるべき県の姿ではありませんか。県の見解をお伺いし、次の質問に移ります。

 熊本地震に関連して。熊本地震は浅いところでの直下型地震であり、マグニチュード6.5も前進に続き、ともに震度7の揺れとなりました。長さ100キロメートルの地域で震源断層が移動する、大規模な余震が続くなど、かつてないものとなりました。邑知潟断層帯、森本・富樫断層を持つ県として直ちにその教訓を生かすという観点から幾つかお尋ねをいたします。熊本県内の指定避難所70カ所が被害を受け、使えなくなりました。県内の指定避難所は908カ所との答弁がありましたが、その耐震化の状況を、学校、公民館など施設種類別で明らかにして下さい。熊本の宇土市では財政不足から市庁舎の建てかえがおくれ、 庁舎が半壊をしてしまいました。 消防庁の資料によれば、 県内の防災拠点となる公共施設等の耐震化率は2014年度末現在87.9%、 行政庁舎は80.7%となってぃます。 行政庁舎の耐震化を完了する見通しをお尋ねぃたします。 またその他の施設も 100%にすべきと思いますが、 県の考え方をあわせてお聞かせ願いたいと思います。

また、志賀原発周辺で熊本と同じような地震が起これば原発施設は耐えられません。仮に耐えられたとしても地震によって原発施設外の送電鉄塔が倒壊した場合、冷却に必要な外部電源を失うことになります。鉄塔は規制基準の対象外となっていることは危険を軽視していることにほかなりません。そこで、志賀原発十キロ圏内には原発に関連する送電鉄塔がどれぐらいあるのか、どの程度の地震にまで耐えられるのか、倒壊した場合の復旧のめどをどう考えているのか、答弁を求めるものであります。野党の共通政策には 「原発に依存しない社会の実現に向けた地域分散型エネルギーの推進」も明記をされました。日本共産党としては志賀原発の即時撤退を求め、次の質問に移るものであります。

 次に、 今年度半ばまでに策定するという地域医療構想についてお聞きをいたします。国も県も「必要な病床や稼働している病床を削減ずるものではない。医師会など医療関係者と公開の医療審議会で議論している」と言いますけれども、広く県民的な議論を起こし、 世論喚起するという点ではさらに踏み込んだ対応が必要と考え、いくつかお尋ねをいたします。厚労省による医療需要と、それをもとにした必要病床数の算定方式はレセプトデータ等をもとにしたものであり、交通が不便で病院に行きたくても行けない状況や経済的事情で病院にかかれず患者になれないという潜在的需要は酌み取られているとは思えません。県として、この厚労省の試算は実態に合っていると認識しておられるのか、基本的な考え方をまずお聞かせ願いたいと思います。そして、慢性期入院の縮小を当然のこととして、それにかわる受け皿がないまま入院から除外する推計をあるべき姿とすることは大量の医療・介護難民を生み出すことにはならないでしようか。介護療養病床などの廃止後の病床形態もわからないままでは病床数計画を立てることそのものにも無理があるのではないでしようか、県の見解を求めるものであります。また、 奥能登のように交通が不便で病院に行きたくても行けないなどの二次医療圏ごとの医療需要は今どう検討されているのでしょうか。また、 その需要調査をするべきであります。あわせて見解をお聞かせ願いたいと思います。また、人口が減るから病床が減るのは当然などと安易な議論に陥らず、 いつでもどこでも、 そして誰でも必要な医療が十分に受けられる医療提供体制を整備することを議論の柱に据える必要があります。パブリックコメン卜を行うからといって形式的な意見集約ではまずいと考えます。議論の中問状況を明らかにするとともに、その都度のパブリシクコメン卜も十分な意見集約の時問をとり、関係労働組合、多くの医療関係者に周知徹底を図ることを求めます。所見をお伺いいたします。この病床計画に基づいて看護職員の需給見通しが策定されるのであれば、需要数算定根拠に労働時問や労働環境改善を付加した算定数とするべきであります。その状況把握も必要です。県の見解をお聞かせ願いたいと思います。

 最後に、政府は3月18日、 住生活基本計画 (全国計画) を閣議決定しましたが、従前の2011年の住生活基本計画より大きく後退したと言わなければなりません。それは前計画までは 「はじめに」 で明記されていたように、「住宅困窮者が多様化する中で、 住生活の分野において憲法25条の趣旨が具体化されるよう、公平かつ的確な住宅セーフティネットの確保を図っていくことが求められている」、こうした基本的理念が全く記載されず、大事な内容を含んでいた「住宅の位置づけ」も削除されてしまったことであります。 今後、 県としては県の計画を原則として2016年中に策定、公表する。その際、市町との協議などを実施するとされています。そこで、住宅困窮、住まいの貧困化が進み、公共住宅の役割もますます大きくなっている今、県としてこうした現状に応える計画、住宅セーフティネットの確保など基本的理念の記述が必要とも考えます。こうした点を踏まえた県の計画策定が求められますが、この計画策定の進捗状況を最後にお尋ねして、以上知事、 関係部長の答弁を求め、全ての私の質問を終わります。

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